適応障害というのはその名の通り、ある環境に適応出来ない、即ちなじめない事から発症する精神疾患の一つです。
最近になってこうしたストレス性の病気は重要視されるようになりましたが、適応障害は一見鬱病のように見え、的確な判断が専門医でも難しいという部分は否めません。
しかし、鬱病との最大の違いは、その原因となるストレスの種のようなものが極めて身近にある事です。
さて、適応障害の原因にはどんなものがあるでしょう?
適応障害の原因とは?
適応障害は、周囲の環境の中にその原因となるストレス因子を含んでいる事が圧倒的多数、いや、100パーセントだと言っても過言ではないでしょうね。
つまり、その環境に適応出来ないために様々な不定愁訴に見舞われるという原理。
正しく適応障害で、その原因は誰が見ても明らかな大きなものから、一見自分でも気付かないような小さな事まで、実に様々です。
例えば、職場環境において、一人で作業している時には全然平気なのに、グループで作業し始めると、途端に激しい頭痛や吐き気に襲われるなどという事があります。
この場合、人との調和を求められる事が原因で発症する適応障害という事になり、仕事の内容や勤務先の環境が直接的な要因とは言えないでしょう。
そうなると、やっぱり自分の弱さが原因なんだ、人との調和を取れないあんたが悪いという事になってしまうのですが、それもまた少し違います。
むしろ、必死に調和を取らなければと頑張る事がストレスになって適応障害を発症してしまっている可能性の方が高いんですね。
適応障害は、生理的に受け付けない事を必死で受け入れようとする事や強いダメージを与えられたのにもかかわらず、めげずに頑張ろうとする事が原因で発症する疾患です。
ようするに、自分のキャパを超える量のストレスを抱え込んでしまう訳です。
適応障害を自分でチェックするには?
適応障害というのは、知らず知らずの間に発症してしまっている事が多いので、早めに自分でチェックする事が大切です。
例えば、いざ始業時間になると、急に汗が噴き出て来るとか、軽い頭痛やめまいに襲われる事があると言った場合も要チェックです。
とにかく、何気ない日々の生活サイクルの中で、最近妙な感覚があるのなら、試しに適応障害のチェックをしてみられるといいでしょう。
そして、複数当てはまる項目があれば、一度心療内科か精神科を受診する事が大事だろうと思います。
因みに、発症から3ヶ月もすれば、かなり適応障害の兆候が見え始めていますからね、自分でチェックする事も十分可能だと思いますよ。
適応障害の最大のチェックポイントは、最近何かしら環境の変化と体調の変化が起きていないかという事。
分かり安いところでは、就職や進学、あるいは転勤や転校、それに引っ越しなどで、今までとは異なる場所にいる時間が増えたなどです。
また、例え自分の環境は変化なくても、そこに新しい人が入って来たりした事が原因で適応障害を発症する事もあるので、その辺もチェックしたいところですね。
適応障害になったら休職から退職勧告?
適応障害の求職者の増加は、正しく現代が抱えるストレス社会という問題をストレートに物語っているようですね。
まあもっとも、休職でとどまっている間はまだ良くて、結果的には離職というケースに追い込まれる方も少なくありません。
確かに、適応障害の診断書が下り、その要因となるストレス因子が職場にあるとすれば、取り敢えず勤務先も休職を認めざるは得ないでしょう。
しかし、そういつまでも求職者扱いで在籍させておく訳にはいかないのが企業というもの。
そして、適応障害による休職から依願退職を促されるという事になって行く訳ですね。
実際問題、休職は適応障害の一時的な回避手段に過ぎないという部分も否めません。
まとめ
適応障害は比較的要因が特定しやすく、治療が容易な疾患です。
ただ、環境改善というのは自分だけで簡単に出来るものではなく、特に家族の理解と協力は必要不可欠になって来るでしょう。
ですから、まずは自分は勿論、周囲の人たちにも適応障害とはどんな病気なのかをきちんと知ってもらう事が何より大切ですね。
2015-10-04 |
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